ビルの大規模修繕工事・改修工事の周期の目安は?
大規模修繕工事は何年毎にすることになっているの?
多くの人が利用するビルを、適切かつ安全に管理・運用するために、定期的な大規模修繕工事は欠かせません。
では、その大規模修繕工事は、どのくらいの周期で行えばよいのでしょうか。
では、その大規模修繕工事は、どのくらいの周期で行えばよいのでしょうか。
ビルなどの建物の定期的な大規模修繕工事は、一般的には12年周期で実施すると思われています。
なぜ12年なのか、というと、国土交通省による「長期修繕計画作成ガイドライン」の中で、大規模修繕工事の周期について記載されているからです。
平成20年当時は、新築マンションは計画期間30年に2回の大規模修繕工事を含む、既存マンションの場合は計画期間25年に2回の大規模修繕工事を含む、とされていたため、12年となっていたのです。
なぜ12年なのか、というと、国土交通省による「長期修繕計画作成ガイドライン」の中で、大規模修繕工事の周期について記載されているからです。
平成20年当時は、新築マンションは計画期間30年に2回の大規模修繕工事を含む、既存マンションの場合は計画期間25年に2回の大規模修繕工事を含む、とされていたため、12年となっていたのです。
令和3年9月改正の「長期修繕計画作成ガイドライン」では、「計画期間は、30年以上で、かつ大規模修繕工事が2回含まれる期間以上とします。」となったため、12年~15年と考えてよいでしょう。
大規模修繕工事は、建物の築年数が経過することで、外壁タイル、防水、塗装などの破損や汚れによる劣化や、防水材等の耐久性の低下に対応するものです。
気候や周辺環境の影響で劣化度合いは異なります。
気候や周辺環境の影響で劣化度合いは異なります。
ビルやマンションなどの不特定多数の人が利用する大きな建物である特定建築物は、定期調査・検査報告が義務付けられています。
12年~15年周期にとらわれず、必要な時に大規模修繕工事ができるよう、備えておくことが大切です。
12年~15年周期にとらわれず、必要な時に大規模修繕工事ができるよう、備えておくことが大切です。
大規模修繕工事は12年~15年が目安
国土交通省による「長期修繕計画作成ガイドライン」で、マンションの長期修繕計画は30年以上かつ大規模修繕工事が2回含まれる期間以上とされています。
12年~15年はあくまでも目安で、12年未満、15年以上ということもあります。
必要に応じて建物の価値を損なわないための大規模修繕工事が必要です。
大規模修繕工事の実情
実際のところ、全ての建物が12年周期で大規模修繕工事を行っているのでしょうか。
国土交通省が発表した令和3年度のマンション大規模修繕工事に関する実態調査によると、大規模修繕工事818事例のうち、1回目の大規模修繕工事が行われたのは築15年以下が51.6%、築16年~20年以下が32.6%でした。
2回目の大規模修繕工事は築26年~30年以下が47.2%。
国土交通省が発表した令和3年度のマンション大規模修繕工事に関する実態調査によると、大規模修繕工事818事例のうち、1回目の大規模修繕工事が行われたのは築15年以下が51.6%、築16年~20年以下が32.6%でした。
2回目の大規模修繕工事は築26年~30年以下が47.2%。
大規模修繕工事回数ごとの築年数中央値は、1回目が15年、2回目が28年ですので、実情は14~15年が多いようです。
※参考:令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査(国土交通省)
大規模修繕工事は12年~15年を目安に行いますが、築年数に応じて、メンテナンスは必要です。
建物を構成する部材や設備などは、それぞれ寿命が異なります。
次回は、建物の築年数ごとに、どの部分のメンテナンスが必要が、どの部分の修繕工事や改修工事が必要かをお伝えします。
建物を構成する部材や設備などは、それぞれ寿命が異なります。
次回は、建物の築年数ごとに、どの部分のメンテナンスが必要が、どの部分の修繕工事や改修工事が必要かをお伝えします。