石張り仕上げの外壁の足場仮設について~壁つなぎが取れない場合はどうする?
マンションの場合、外壁全てが「石張り」というケースは滅多にないと思いますが、ビルの場合ですと外壁全てが石張りというケースもたまにあります。この外壁全てが「石張り」というのが大規模修繕工事の専門業者にとっては曲者で、足場をどやって仮設するか?という問題が発生します。
今回は「石張り」外壁の建物でどうやって足場の仮設を行うかを解説していきます。

10年ほど前の埼玉県東松山市のマンション大規模修繕工事の足場仮設中に足場が倒れ付近を通行していた保育園児2人が死傷した事故では、
壁つなぎが設置されていなかったことが大きな問題となりました。
壁つなぎは足場の倒壊防止措置として、設置が義務付けられています。(作業員も怖くて作業できないと思いますが・・・)

建物の構造は大きく分けて①木造②鉄骨造③鉄筋コンクリート造の3種類に分けられます。
例えば②の鉄骨造の中で、さらに細分化すると軽量鉄骨造であったり重量鉄骨造に分けられます。
その他②鉄骨造と③鉄筋コンクリート造を組み合わせた鉄骨鉄筋コンクリート造であったり、派生した構造もあります。
各建物構造により足場仮設する際に使用する壁繋ぎは異なってきます。
もう少し正確に言うと建物構造と工事を行う建物の仕上げ材・仕上げ材の下地により選択する壁繋ぎが変わります。
鉄骨造用・鉄筋コンクリート造用の壁繋ぎと一口で言っても数百種類はあります。その中で安全性・施工性・コストを踏まえ壁繋ぎを選択していくこととなります。
大規模修繕工事や改修工事では使用する壁繋ぎが、ある程度限られてきますがそれでも数種類の中から選択します。


しかし、石張りの外壁にRC用アンカーを設置しようとすると、まず石に穴を開けなけらばならず、著しく美観を損ねてしまいます。
何故かというと、塗装仕上げやタイル張り仕上げの場合、足場を解体しながら壁つなぎを設置した箇所を補修(塗装:タッチアップ、タイル:タイル張替え)するため美観を損ねませんが、石張りの場合、石自体に穴を開けなければならず、専用の補修材(化粧キャップなど)を使用しても補修跡がかなり目立ってしまいます。
なので、石張り外壁の建物に足場を仮設する場合、普通の修繕会社であればゴンドラ足場を検討されるのではないでしょうか。

サンウォールでは石張りの建物でも美観を損ねず足場仮設が可能です。
代表の三浦が新築、改修を行う足場仮設専門の会社でスーパーゼネコンの建物から小型マンションやビルなど様々な建物の足場を組んでいた職人経験があります。
新築時の壁つなぎや足場つなぎがどのように取られている場合が多いのかや、特殊な壁つなぎを扱った経験値があります。
一般的な足場会社ですと、新築は新築専門の足場会社、改修は改修専門の足場会社、戸建ては戸建て専門の足場会社などに分かれています。
これはそれぞれ仮設方法や勝手が違うため必然的にこのようになってしまうのです。
例えば新築の鉄筋コンクリート造の建物で外壁に石を張る時は、躯体工事の時に外壁に打った壁つなぎから石張り用の壁つなぎに盛替え(壁つなぎを他の壁つなぎに交換をする)をしながら石を張っていきます。この盛替えは石屋さんと足場職人で行います。
この石張り用の壁つなぎを外しながら足場を解体していきます。
こういった新築時に使用している専用の壁つなぎや特殊壁つなぎを扱った経験値がないと、改修工事の際に「石そのものに穴を開けて躯体にRCアンカーを打つ」という発想に行きついてしまうわけです。
大規模修繕工事の専門会社ですと、下請けは改修工事専門の足場屋さんです。
改修工事専門の足場屋さんはまず特殊壁繋ぎを扱ったことがなく、施工方法を知らないため、石張り=ゴンドラという固定観念が業界の常識になっています。
直近で施工させていただいたビルも石張り外壁の建物でしたが、特殊壁つなぎを使用し足場を仮設させていただきました。
足場を仮設するメリットはゴンドラと比較し安価であり施工性も上がるためコストパフォーマンスが高く、サッシの入れ替えなど大がかりな工事も可能となることです。



このように足場仮設できました♪
サンウォールでは通常の足場が組めない建物の大規模修繕工事・改修工事のご依頼をいただくことが多くあります。
壁つなぎが取れない建物での対応は・壁当てジャッキ・ワイヤー・筋交いの補強・特殊壁つなぎなどで対応させていただきます。
石張りの外壁のマンションやビルだけでなく、他社で断られた、足場の費用が高い、カーテンウォールなど、外観を損なわず、安価に大規模修繕を行いたい方は是非、お問合せください!




こういった特殊外壁でも足場仮設可能です。